2010年10月16日土曜日

ゆとりではなく、ユトリロですよ。


どうもみなさんこんばんわ。


週末の土曜日。ですねえ〜。いやいや。


もうすっかり気候は秋めいて、食べ物はおいしくなり、食べると眠くなり、寝て起きると本でも読みたくなり、本で見た絵を見に行きたくなる。

そんな秋でございます。



が!しかし。

私の働いております業界はですね、秋のこの時期が一番繁忙期にあたりまして。

上のような、「食欲と睡眠と文化と芸術の秋」を堪能したいのはやまやまではございますけども、ちょい冬になって暇になるまでそれはお預け♫って事で今日も働いておりますです。



上の絵はですね、モーリス・ユトリロという人の絵でして。

セザンヌさんとか、ルノワールさんほど有名な画家さんではありませんけども、私の好きな画家さんの絵でございます。


この人の書いてます絵は普通のフランスの、その辺の風景ばっかでしてね。

特に何かかわったものを書いてるて事はありませんけども。


私は芸術家でもありませんし、評論家でもありませんので、自分が

「好き」か「嫌い」か

くらいでしかこういう絵については語ることはできませんけどもね。ですのでそういう記事には期待していただいても仕方ありませんので諦めていただきまして。


ただ、この人の書く絵は、どうにもこうにも普通の風景画なのに、ずーーっと印象に残ってしまいまして。

不思議といつまでたっても見たいなあって思わせてくれる絵描きさんでございます。


ただそんなにメジャーな絵描きさんでも無いようでしてね、あまり頻繁に美術展とかでお目にもかかれないのが残念ではあるのですけども。



しかーーし! 今ちょうど京都駅でやってるんですねこれが。

しかし!しかし!17日までとはこれいかに!!

うむむむむむ。

しかも日本初公開作品多数とな!!なななんと!!!


しかししかし、今日明日を逃すともう行けないのか・・これは悩む。。悩むぞ・・・



秋はやっぱり文化の秋、芸術の秋ですんでね。

この私が超忙しい時期に限って、こういう見たい絵画展をやったりするんですよね。ほんと困ったもんですわ。



ちなみにこのユトリロさんの絵の、どこがあなたはそんなに好きなん?と友人から聞かれることもあるのですけどもね。

その友人は別にユトリロさんの絵が好きでは無くて、どちらかというと興味をそそらないジャンルに入るので、私が見たい理由を聞いてきたようなんですけども。


そうですねえ。基本的に私、油絵が大好きでしてね。

今でも、匂いとかコストの問題が無いのなら、フルセット揃えて山でも川でも宇宙でも、どこでも行って絵を描きたいくらいなんですけども。

いかんせん時間も先立つものもありませんのでね。我慢しておりますが。


その油絵自体が好き!なのが1つの理由と、

あとはこの人の絵をたくさん見てますとね、なんつーんですかね。

「白」

の使い方が、どうもちょいおかしいんですよ。


あ、いや、おかしいとか書くと誤解を生みそうなのでやめましょか。

白色の使い方が、どうも独特・・というか、白色自体がちょいかわってるんですよね。


まあ印刷の仕事でもアルバムの仕事でも、紙というのに接する機会の多い私はですね、白って言えば「紙の色」となるのですけども。

ですけども油彩に関しては、白色を「盛りつける」事ができますのでね。

描く人によって、いろんな白色ができるわけなんです。



まあでも白い絵ってのはユトリロさんはそんな描きませんでして、

家とか壁とかの白色が、どうも私のハートを掴んで離さないわけですね。


とは言っても、見る人全員そう思わないと思いますけどね。あくまで私の印象ですので、参考にはしないでくださいね。



話はちょいかわるんですけども、こうやって仕事で絵画展に行こうかな〜、どうしようかな〜なんて悩んでるにもかかわらず、京都では沢山のほかの美術展も開催されてまして。

そうやって自分の行動力のなさに呆れている割にですね、
仕事ではほかの美術展やなんかのパンフやら、チラシやら作っているという凄まじき矛盾にこの時期は遭遇いたします。



この前校了した、国際交流総合展とか。


これは前年のB5の20Pの冊子の表紙ですけども。

今年のはまだ始まってないので内緒ってことで。


これも国内海外問わずに、いろんな国の芸術家さんを集めて、美術展をしよう!!て趣旨のもんなんですけどもね。

まあ絵画はもちろん、写真、陶芸、立体彫刻、ステンドグラスもほぼ何でもござれの美術展ですけども。

毎年参加アーティストの外人さんの名前の読みと表記に悩まされているお仕事でございます。


あ!あとこういう絵画ですとかの美術展の物作るときに、一番困るのが、

「抽象画」

だったり。


だってだって、天地左右がどっち向きなのかさっぱり一目ではわからないんでございます。

これにも毎回悩まされますね。

その展陶芸だとか、立体物とかは解りやすいのですけどね。



あとは芸術の秋なので、やはり映画とか。


これは秋前に作った、「フランス映画祭」のA4÷6分割の設置用リーフレット。

開催される6種類のイベント別に、いろんな色でお楽しみあれ。という感じなんですけども。


フランス映画祭はもう終了しましたけども、今は「イタリア映画祭」をやっております。

これもミニリーフレット作らせていただきましたけど、これからなので未公表で。


新旧さまざまなその国の映画を知る事って、結構文化そのものに触れる機会になったりしますのでね。

映画好きな方々にはよい映画祭なんじゃないかなーとか思います。

知りたい人は、京都駅ビルシネマで調べてみてくださいねー。たぶんすぐ解ると思います。



まあ見事にユトリロさんから話脱線しまくりましたけども。

そんなこんなで、忙しいのに限って美術展が多くてマイッチング!な私なのでした。


ちなみにユトリロさんについては、2chのコピペですけども有名ないい話がありまして。

ついでなんで載せちまいますか。

長いですけど以下コピペ。



小学生のとき、少し足し算、引き算の計算や、会話のテンポが少し遅いA君がいた。 
でも、絵が上手な子だった。 
彼は、よく空の絵を描いた。 
抜けるような色遣いには、子供心に驚嘆した。 

担任のN先生は算数の時間、解けないと分かっているのに答えをその子に聞く。 
冷や汗をかきながら、指を使って 
ええと・ええと・と答えを出そうとする姿を周りの子供は笑う。 
N先生は答えが出るまで、しつこく何度も言わせた。 
私はN先生が大嫌いだった。 

クラスもいつしか代わり、私たちが小学6年生になる前、N先生は違う学校へ転任することになったので、全校集会で先生のお別れ会をやることになった。 
生徒代表でお別れの言葉を言う人が必要になった。 
先生に一番世話をやかせたのだから、A君が言え、と言い出したお馬鹿さんがいた。 
お別れ会で一人立たされて、どもる姿を期待したのだ。 

私は、A君の言葉を忘れない。 

「ぼくを、普通の子と一緒に勉強させてくれて、ありがとうございました」 

A君の感謝の言葉は10分以上にも及ぶ。 
水彩絵の具の色の使い方を教えてくれたこと。 
放課後つきっきりでそろばんを勉強させてくれたこと。 
その間、おしゃべりをする子供はいませんでした。 

N先生がぶるぶる震えながら、嗚咽をくいしばる声が、体育館に響いただけでした。


昨日、デパートのポストカードの中に美しい水彩画と、A君のサインを見つけました。 

N先生は今、僻地で小学校で校長先生をなさってます。 

先生は教員が少なく、子供達が家から2時間ほどかけて登校しなければならないような過疎地へ自ら望んで赴任されました。 

N先生のお家には毎年夏にA君から絵が届くそうです。 

A君はその後公立中高を経て、美大に進学しました。 

お別れ会でのN先生の挨拶が思い浮かびます。 

「A君の絵は、ユトリロの絵に似ているんですよ。 
 みんなはもしかしたら、 見たこと無いかもしれない。 
 ユトリロっていう、フランスの人でね、街や 風景をたくさん描いた人なんだけど。  空が、綺麗なんだよ。

 A君は、その才能の代わりに、他の持ち物がみんなと比べて少ない。 
 だけど、決して取り戻せない物ではないのです。 そして、 
 A君は それを一所懸命自分のものにしようしています。 
 これは、簡単なことじゃありません!」 

A君は、空を描いた絵を送るそうです。 

その空はN先生が作り方を教えた、美しいエメラルドグリーンだそうです。



こんなきれいな話も、ユトリロさんの絵を知ってますとね、なんとなく感慨深いもんもあったりするわけです。


私はユトリロさんの白色がすごい好きですけども。確かに空の入った町並みの絵は多いので、あながちこのコピペも嘘でも無いのかなあって思ったり。

本当なのか嘘なのかなんて誰にもわかりませんけどもね。でも本当にあった話だったらいいのになあ。。ってそう思うだけですね。



ま、悩んでいてもしかたありませんけども。ユトリロ展は愛知でもやるそうなので、最悪そっちに追っかけしますかねー♫


どんだけ忙しくても、見たいもんを見たい!と思う心だけは錆び付かせたくないもんです。

それも仕事のうち!って言われたら何にも反論はできませんけどね(汗)


みなさんもお気に入りの絵描きさんて居はりますか?

無理に作らなくてもいいんですけども、ふと何かで目にとまったその絵を、誰がどういうふうに描いてるのかな?と思ったら、一回その人の絵の展覧会に行ってみればいいと思います。

何かすばらしい出会いになるかもしれませんよ。



ちなみにこのユトリロさんは、10代の頃から重度のアル中でしてね。

それはそれはもう大変だったらしいですけども。


でも海外では、そのアル中時代に描かれた絵のほうが評価が非常に高いという。

なんとも不思議なもんですねえ。人生って。

ユトリロさんも、まさか自分が一番どん底だった頃の絵のほうが評価されるなんて、まあ夢にも思わないでしょうね。


人間、意外とめちゃくちゃ何かに縛られたり、追いつめられたりしてる時のほうが、結構すごいもん作れたりするのかもしれませんよ。

と自分の仕事に重ね合わせてみるテスト。



みなさんは日曜もお休みですかね?

よい休日をお過ごしくださいませー。

私はユトリロ展に行くべきか行かざるべきかもう少し悩みます・・・


ではでは〜♫

.

2 件のコメント:

  1. NAWOさん、それは明日行くべきでしょう!
    私は6月に新宿の東郷青児美術館で見ましたよ♪
    その日のブログにも書いたかな。

    曇り空のイメージを持っていましたが、以外とそうでもなかったです。

    拘りの白には鳥のフンも使ってあるそうですね~
    何でもやってみるものですね。

    明日ぜひお仕事の前か合間にでも行ってきてくださーい!

    返信削除
  2. >ぷちそれいゆさん

    鳥の糞だけじゃなくて、卵の殻も使ってるみたいですよ。

    ユトリロさんの、あの壁フェチな絵が私は好きなので。

    ユトリロさんは描き始めた前期の頃は、曇りって絵が多いですけども、晩年のほうは鮮やかなブルーの空をよく書いてますです。

    東京もやってましたね。知ってますですよ。

    京都は今日で最終なんですけども、次回は愛知でやるみたいです。

    行くか。愛知。

    返信削除