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father bride first dance |
どうもみなさんこんにちわ。
昨日からとあるお仕事で源氏物語の事で頭がイパーイのNAWOです。
というのもそのお仕事は源氏物語の世界を、とあるイベントで海外に紹介しようてな事に使う為のパンフレットだったりするんですけども。
そのパンフレットの中で、源氏物語の世界をモデルさんを使って写真を撮影した物で表現しようと言うことなのですけどもね。
どうも大和絵のイメージと、リアルな十二単の写真がうまく噛み合いませんでして。
どーしたらしっくりいくのか、今も尚苦心して作ってたりしておるわけでして。
その写真は衣裳から背景のセットから、全部その時代の雰囲気やなんかを再現して、ものすごく綺麗に撮影してあるのですけども。
でも大和絵てやっぱ筆で書いた絵ですのでね。どうもそのカスレた感じとリアルな写真がうまくマッチングしない。
いっその事、写真を絵に加工してしまうか?とも考えたんですけども、まあそれも所詮絵では無いんですけどね。。うーん。どうしようかな。
そんなこんなで、どうやったら外人さんに、この源氏物語のイメージが伝わるのか。
よーうーこーそー♪ ココーヘー♪
なんて口ずさみながら考えております。
それはちがうヒカルゲンジやー
上の写真は海外のブライダルの一コマ。
写真のタイトルは「Father Bride First Dance」
お父さんと新婦さんの最初で最後のダンスなのかな。
お父さんの少し物悲しい表情が何とも言えない雰囲気なので一枚。
お父さんを抱き寄せる新婦の手がまた優しそうで考えさせられたり。
まあ上で源氏物語やら何やらってややこい事言ってますけども、日頃一般物ばっかり作ってるわけではありませんでして。
もちろんこのブログのタイトルとおり、ブライダルアルバムも作っております。
ここんとこは夏真っ盛りなのと、お盆にはさすがに挙式や披露宴はありませんでしたので、今はそのタイムラグもあって、そんなに数は多くないですけどね。
で、なんでトップはお父さんと新婦の画像なんや?
ということなんですけども。
ちょい前に、いつもお仕事を頂いてる写真館さんから、その週入稿の分の現像があがって、写真データの揃ったアルバムの作成を受けまして。
その入稿のフォルダにはですね、写真のCDかDVDと、披露宴の進行表のコピーと、もう1つ発注書ってのが入っておりまして。
アルバム作るのに写真のデータはもちろん必要ですし、挙式はともかくとして、披露宴の進行というのはその新郎新婦によってバラバラなわけなので、それを確認するために進行表も必須。
でもって、当然どんな種類のアルバムにするのかとか、新郎新婦様の希望とかがかいてある発注書ですね。
で、まず作業を始める前に、写真のCDとかDVDから、作業するMACさんにデータを移しつつ、進行表と発注書を確認する訳なんですけども。
先に発注書に目を通したところ、まあそんなに特殊なイベントとかは無かったようですけども、スタンダードにお色直し数回、それとケーキカットやキャンドルサービスなどが時系列でかいてあります。
それを見ながら、大体の披露宴の写真の使い方を思い描いておくわけですね。
で、発注書を見たところ。ちょっと変わった事が書いてありました。
「注意事項 : 新郎新婦、お2人のお父上の写真は一切入れない事」
え?と最初は我が目を疑いましたけども、
まあ何かの間違いじゃないのかな?と思いまして。
丁度その写真館さんに電話することがあったので聞いたのですが、どうも間違いなく、新郎新婦のそのどちらとものお父さんの写真は入れてほしくない。というのがお客様の希望らしいです。
私達はアルバムを制作する立場の人間なので、ある意味、直接の当事者である所の新郎新婦さんの編集指示は、神様の命令のごとく絶対でもあります。
なのでお客様の希望であれば、それは必ず履行するのが普通なんですけども、こういった指示は長年アルバム作ってます私も初めてでして。
ですけどもそのお2人やご家族の事を詮索するのもイヤラシい話なので、あえてそういった所はスルーしまして、希望とおりになおかつ、綺麗に満足いく様に仕上げるんですけども。
ですが挙式にしても披露宴にしても、そのご両親というのは本当に重要なファクターの1つでして。
当然こういう指示は、撮影の時にもカメラマンにも行き渡ってるはずなのですが、仲人さんでもいらっしゃらない限り、常に新郎新婦の周りにはご両親が居るものです。
ですけども、写真データのコピーが終わって、早速その撮影内容をチェックしていますと、確かにお母さんは何かとイベントに絡んで写ってはいるのですが、お父さんが極端に少ない。
一応カメラマンもその指示を全うしようとしたみたいですね。
でもって、全カットのチェックが終わり、早速アルバムの編集に入るわけなんですけども。
挙式から始まり、指輪交換、誓いのキス、誓約書へのサイン・・・
新郎新婦は年齢は私には解りませんが、見た目20台前半〜中盤くらいの模様。
何かお2人をそうさせてるのかは解るはずありませんけども、挙式の祭壇の一番近い席で着席されてるお父さんも、心なしか何か少しちっちゃくなってるように見えます。
新婦さんは、挙式の最初はお父さんとの入場が多いんですけども、この方の場合は確か最初っから新郎新婦での入場だったはず。
割合で言うと、私が見てる限りで、全体の8割くらいはお父さんと入場なんですけどね。
でもって、新郎も新婦も、何となくですけども、どこかひっかかりのあるよな表情をしてる気がします。
事前に指示を受けていたカメラマンは忠実にそれを守ってるせいか、100%写っていない事はありませんけども、お母さんは写っていても、お父さんは隅っこにちょい写ってるか、ピントが合ってないかの扱いでしか写っていませんでした。
挙式が終了し、退場シーンも同じような流れとちょいビミョウな表情でとりあえず終了して。次に披露宴です。
新郎新婦の入場から、主賓の挨拶、そしてケーキカット。
ファーストバイトやなんかもあったかな?ちょい前の話なのでウロ憶えですけど(汗)
でもそれなりに楽しそうにイベントは進んで行きます。
でも何かひっかかってそうな表情もやっぱりあったり。
それを打ち払うように、新婦の色直しの退場では、新婦のお母さんと退場。
新郎もそれに続いて、お母さんと一緒に退場です。
ここでもお父さんは出番無し。ちょい悲しい。
でもテーブルに座ってるお父さんが、イベントごとに隅っこにちょこちょこ写ってるんですけども、ただただにこやかに、静かにお2人を見てる様子。
特に怒ってるとか、悲しんでるとか、そんな雰囲気もありません。
ただただ静かに祝福しています。
で、新郎新婦が着替えて、再入場。
二人とも体重ベアを持っての入場で、そのベアをどうするのか?と思っていましたら、それを持って、お2人のお母さんにプレゼント。
当然お母さんは嬉しそうです。
もしかしたらイベントも、お父さんがらみのイベントは排除されてるのかなあ。と思いながらアルバムの編集を進めていきました。
その後もお父さん達は殆ど表に出る事無く、友人達の色々な楽しいイベントは進みます。
皆に祝福されて、新郎新婦も嬉しそうです。そら当然ですけどね。
でも、いかにもカメラマンが真っ正面から撮りましたという写真じゃなくて、二人の気付かない場所から、悪い言い方ですけども隠し撮りっぽく撮影してるスナップには、あの挙式から続いている、どことなく引っかかりを感じる表情が。
披露宴も終わりに近づき、最後のイベント。
両親への花束贈呈です。
さすがに一列に並んでいるご両親の中から、お父さんだけを抜いて撮影するのは不可能なので、ここは普通にお父さんも写っています。
手紙を読む新婦。
最初は固い表情だったのですが、読み進めてるうちに段々と涙が。
そしてお母さんには先ほどプレゼントを渡して、既に両手に抱えて持ってますので、お父さんに花束を渡します。
その瞬間、新郎新婦のお父さんが、それぞれに何か囁いてるカットがありました。
そしてその後、号泣する新郎新婦。
その後は6人仲良く並んで、ゲストの送賓にあたっていましたけども、そこでの新郎新婦のあの妙に引っかかる表情はありませんでした。
最後は皆、打ち解けたのかな。だといいな。
で、実際にこのアルバムを作った時には、その写真の内容を見ていて、
「本当は少しお父さん入れたほうが、いいのじゃなかろうか」
と何度も思ったのですけども、指示書に逆らうわけにはいきませんので、仕方無しにお父さんを極力トリミングやなんかでカットしていきましたけども。
でも最後の花束贈呈では、実際はそのシーンごと、カットしてしまえばお父さんを写らなくする事もできるんですけども、
「この写真しかありません」
と無理矢理理由をつけて、少しだけお父さんを入れてレイアウトしました。
お客様校正でも、その場所は変更されていなかったように思うので、その判断は正しかったのかなーと思ったり。
だって、10年後の自分が見て、お父さん写ってなかったら、どう思うかなーて。
そんな風に感じてしまったわけです。
私の父もそうですけども、まあ世の中には恐ろしく怖いお父さんも居れば、ものすごく優しいお父さんもいらっしゃいます。
でも、父親だからこそ出来る、厳しさという愛情もあるのも事実です。
優しい、いつでも言う事を聞いてくれて、なんでも願いを叶えてくれるのだけが愛情ではありません。
そのお2人にとっては、結婚という大きなイベントをするにあたってか、もしくは二人で結婚を決めた時に、そういうお父さんの愛情が沢山あったのかもしれません。
それはもしかしたら、その時の二人にとってはものすごく冷たくて、理解出来ないような事だったのかもしれませんけども。
でもそういう愛情を与えてくれるという事は、二人を大人として、ちゃんと見ててくれるからなんですね。
本当の大人は、子ども相手には本気にはなりません。
ちやほやされるというのは、ある意味これに近いのかもしれませんね。
親子だけじゃなく、どこでもそうですけども、厳しさの裏にある愛情に気付けるのかどうか。そんな事が、大人として世間に認めてもらえる必要条件だという事を、そのお父さん達は教えたかったのかもしれません。
自分の寂しさも、悲しさも、全て封じ込めて表に出さず、それでいてニコニコ微笑みながら、我が子の幸せを何より願う。
本当にいいお父さんだと思いますよ。
お父さんの鏡です。
でも果たして、自分のカワイイ娘が、どこの馬の骨ともしれん男つれてきたら、私のブログのお友達のはねなしさんとかよいはるさんとか、その他の皆さんもどうなるんでしょうねえ。
なぜか皆さん本当にカワイイ娘さんがいらっしゃいますけども(笑)
カワイイ娘を持つお父さんの、一生の悩みかもしれませんね。
でも、自分よりも人の幸せを願う事ができるて、本当に素晴らしい事なんですけどもね。
そのアルバムの新郎新婦さんも、いつか自分達の子どもがそのくらいの年になってきた時に、色々な事を考えさせられるんだと思います。
いつまでもいつまでも、お父さんともお母さんとも仲良く、愛情たっぷりでこれからもお幸せに♪
今日はそんな思い出の新郎新婦さんのアルバムを作った時のお話でした。
さあ、源氏物語の世界にワープせねば。
早く仕事終わって、RG1/144ガンダム作ろうっと♪
ではでは〜
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